夏まつりの日の夕方、小学5年生のトオルは、神社の参道の奥のテントを見つけます。
入り口をくぐると、そこは「金魚すくい」――ではなく、「くじらすくい」のお店でした。
暗いテントの中、青くゆれる水の中で泳ぐ小さな魚は、地味な金魚に見える時と、小さなクジラに見える時があり、それは見る人によって変わるようでした。
「どうだい、すくってみるかい」お店の人に誘われ、トオルはくじらすくいに参加します。
お祭りの夜独特の空気の中、トオルに聞こえたくじらの歌声。
不思議な余韻が残る絵本です。
2021年08月の一冊
水凪紅美子
夏まつりの日の夕方、小学5年生のトオルは、神社の参道の奥のテントを見つけます。
入り口をくぐると、そこは「金魚すくい」――ではなく、「くじらすくい」のお店でした。
暗いテントの中、青くゆれる水の中で泳ぐ小さな魚は、地味な金魚に見える時と、小さなクジラに見える時があり、それは見る人によって変わるようでした。
「どうだい、すくってみるかい」お店の人に誘われ、トオルはくじらすくいに参加します。
お祭りの夜独特の空気の中、トオルに聞こえたくじらの歌声。
不思議な余韻が残る絵本です。