ニューメキシコの砂漠の名もない町に、科学者たちがやってきました。
世界中からやってきたえらい科学者たちは、寝る間も惜しんでひそかに何かをつくろうとしていたのです。
なにをつくっているかはひみつで、そこで働く科学者たちはわざわざ名前を変えたり、
作っているものの事も〈ガジェット(小さな装置)〉という暗号で呼ばれたりしていたので、
ひみつの研究所の外にいる人たちは、だれもこの研究所のことを知りませんでした。
昼も夜も研究を続けていると、〈ガジェット〉はとうとう完成して……。
広島、長崎に投下され、自然環境や人間の健康に大きな悪影響を与える核兵器は
どのようにして作られたのかを知ることができる一冊。
不穏な雰囲気の研究者と、いつもとなんら変わりのない日常を送る町の人びとの違いが
読者に分かりやすいよう書かれています。
恐ろしい兵器として知られる核兵器はどのような経緯で作られたのか?という疑問を解決する一助となる作品です。