寒い国の森でひっそりと暮らしているタヌキのポラン。仕事は小説家ですが人づきあいが苦手で、めったに他の人に会わない生活をしていました。
そんな静かなポランの日常にいきなりマジシャンであるカモのドリが飛び込んできます。太ったせいで飛べなくなり、南の国へ帰れなくなってしまったドリは口がうまくて強引な性格。まじめなポランを振り回し、とうとう南の国へ一緒に旅をすることになりました。
慎重なポランと大胆なドリという正反対の二人はしょっちゅう衝突しながらも南へ向かう列車に乗りこみます。
そんな中、ドリが大きなマジックショーのマジシャンとしてスカウトされますが…。
二人は無事に南の国へたどりつけるでしょうか?
性格がまったく違うポランとドリのにぎやかなやりとりや、旅の困難を小説家とマジシャンという二人の職業を生かして解決していく様子など、明るくコミカルに読むことができます。
始めは気が合わないと感じていた二人が旅を通して絆を深めていく描写も読んでいて楽しくなる一冊です。