2019年02月の一冊

2019年02月の一冊

タイムボックス

NHK出版

作/アンドリ・S・マグナソン 訳/野沢佳織

タイムボックス

先日、ある若いお母様が私に会いたいと訪ねて来られました。

ん?なんだろう?と思いながら行ってみると、「先日はうちの娘が図書館見学でお世話になりました。その時にご紹介して頂いた『タイムボックス』という本をどうしても読んでみたい!というので、図書館で借りてきました。そこから読書の楽しさに目覚めて、毎日のように本を読んでいます。読書に興味のなかった娘に読書の楽しさを教えて下さり、本当にありがとうございました。」とおっしゃいました。

私は嬉しさと驚きで胸がいっぱいになりました。

 

図書館見学に来た児童は小学二年生!この本の対象年齢はなんと中学生以上だったからです。最近読んでおもしろかった本は?という児童からの質問に、こちらの本を紹介したので、まさか小学二年生の女の子が、この本を手に取ってくれるとは思いもよりませんでした。

 

図書館員になって8年目、面と向かってお礼を言われたのも初めてのこと、子ども達に読書の楽しさを伝えられたと実感できたのも初めてのことで、涙が溢れそうになりました。

 

この『タイムボックス』はそんな思い出の一冊です。ぜひ、読んでみてください!

 

タイムボックス

『タイムボックス』  NHK出版

作/アンドリ・S・マグナソン 訳/野沢佳織

 

世界のはじまりの国、パンゲア国で、人間の時間を止めることが出来る魔法の箱、タイムボックスが作られた。パンゲアの王は愛する娘を箱に入れて、美しい季節、争いのない時代にだけその箱を開けた。娘は世の中の醜いものに全く触れることなく生きていく。はたしてそれは本当の幸せなのか…?現在・過去・未来が交錯していく珠玉のファンタジー!

 

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